発想転換|「局地戦」の王者から「総合力」の覇者をめざす

海外売上高が30%を超えてきた社長に、ぜひ熟考いただきたいポイント

海外売上高が30%を超えてきた社長に、ぜひ熟考いただきたいポイントを書きました。

アジアや米州・欧州で、狙い市場で強みを発揮し、顧客ベースが成長しはじめ、一定の売上高を継続的に出すことができるようになると、売上高の海外比率は30%から50%を占めるようになり(=ステージ3)、母体であった国内事業から自立し、海外事業は次代の本命にむけて歩みをはじめるフェーズに入ります。当社ではこれを、「ステージ3からステージ4に向かう旅」のはじまり、と呼んでいます。

この20年で、数々の有力な日本企業がステージ4に入りましたが、各社様の経営課題のありどころをご相談うけるにつけ、二つのタイプがあるように見えます。一つは、(事業や地域が)有力な戦国大名のごとく群雄割拠に向かったタイプいま一つは(本社が)強みの核心を束ね、各方面はその恩恵を存分に生かして成長した幕藩体制タイプです。

むろんどちらも一長一短ありますが、ビジネスは競争相手次第であり、かりに総合力を発揮した巨大な競合が出てきた場合、戦国大名モデルは徐々に劣勢に追い詰められる危険をはらみます。

したがって、海外事業に追い風が吹いてステージ3に至ったとき、経営者は、この先30年でどのようなステージ4をめざすのか、じっくり構想することがきわめて重要なのです。屈強の猛者が互いに切磋琢磨し手柄を競い合って業績をあげてくれればそれでよいのか、世界横断・事業横断で総合力を発揮できるワンチームをめざすのか。ここで目指す姿が定まれば、それにむけて、組織づくりと人材配置を一歩一歩進める羅針盤になってくれます。あとは、経営者の覚悟と知恵と執念です。

私たちがこうしたフェーズでご相談にはいるとき、社長に投げかけさせていただく「問い」は幾重にもあるのですが、真っ先に、30年後にわが社は人類にどう貢献していたいか、どのようなブランドとして認識されたいか、をじっくり討議したうえで、それを一段具体化するために、次の8分野についてご一緒に討議することが定番となっています:

分野1:わが社の"世界最適販売"とは

分野2:わが社の"世界最適物流"とは

分野3:わが社の"世界最適サービス"とは

分野4:わが社の"世界最適開発"とは

分野5:わが社の"世界最適生産"とは

分野6:わが社の"世界最適購買"とは

分野7:わが社の"世界最適人材活躍"とは

分野8:わが社の"世界最適財務/IR"とは

こうした未来を見据えた思考体操を経ると、おのずと帰納的に短期目標を考えることができるようになり、今季はどの部門に何を目標にしてもらい、来期はどのように組織を編成してゆこうか、未来を担う誰にどのような部門を経験してもらおうか、といったアイディアが湧いてくるようになります。